知っておきたい！山形での冠婚葬祭互助会、その賢い選び方と注意点

2025年8月30日 2025年8月27日 sirataminoru

冠婚葬祭は、人生の節目に欠かせない大切な儀式です。しかし、急な出費や準備の煩雑さに不安を感じる方も少なくありません。そうした不安を解消する一つの手段として、全国に多数存在する「冠婚葬祭互助会」への加入を検討される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

山形県内にも多くの互助会がありますが、その仕組みを正しく理解し、賢く活用することが何よりも大切です。今回は、互助会の利点と注意点、そして過去に問題となった事例について詳しく解説し、皆様が後悔のない選択をするためのお手伝いをさせていただきます。

互助会とは？その仕組みと主な利点

互助会とは、毎月一定の金額を積み立てることで、将来の冠婚葬祭に備える会員制度です。積立金は、結婚式や葬儀といった儀式を行う際の費用に充当することができます。

互助会の主な利点

経済的負担の軽減： 一度に多額の費用を支払うのではなく、毎月少額ずつ積み立てることで、いざという時の家計への負担を抑えられます。
サービスの割引・優待： 会員になることで、葬儀や結婚式だけでなく、七五三や成人式、食事会など、互助会が提携する様々なサービスを割引価格で利用できる場合があります。
安心感の獲得： 費用や準備に不安を感じる中、事前に備えておくことで、心のゆとりが生まれます。

必ず知っておくべき、互助会の注意点

互助会は安心のサービスである一方、その仕組みを十分に理解していないと、かえってトラブルに巻き込まれる可能性があります。以下の点には特に注意が必要です。

1. 積立金が全額戻らない可能性がある 互助会の積立金は「預金」ではありません。そのため、サービスを利用せずに解約する場合、積立金から解約手数料が差し引かれ、全額が返金されないのが一般的です。国民生活センターにも、この解約手数料に関する相談が多数寄せられています。

2. 追加料金が発生しやすい 積立金は、あくまで「基本プラン」の費用の一部を賄うものです。遺影写真や式場のグレードアップ、返礼品、飲食代など、希望するサービスによっては追加料金が膨らみ、想像以上の費用がかかる場合があります。

3. サービスの選択肢が限定される 互助会は、自社または提携先の会場・サービスを利用することが前提となります。近年主流の家族葬や直葬といった形式が基本プランに含まれておらず、別途高額な追加費用が発生するケースも少なくありません。

過去に問題となった事例と山形県内の状況

互助会に関するトラブルは全国で多発しており、国民生活センターでも度々注意喚起が行われています。

事例1：契約内容の誤解 「積み立てた金額だけで葬儀ができる」と信じていたが、実際には追加費用が多額にかかり、後から高額な請求書が届いた。
事例2：解約時のトラブル 解約を申し出ても、担当者が電話に出ない、書類を送ってくれない、高額な解約手数料を請求されるなど、手続きがスムーズに進まない。

山形県内でも、同様のトラブルはゼロではありません。 山形県消費生活センターをはじめとする窓口には、冠婚葬祭に関する相談が寄せられています。特に、急な葬儀の際に慌てて契約してしまい、「契約時の説明と違う」「こんなはずではなかった」と後悔するケースが見られます。悪質な営業手法や、消費者側が十分に理解しないまま契約してしまうことがトラブルの主な原因です。