心を込めて供えるお墓参りの作法~線香とろうそく編~
お墓参りは、故人様への感謝や敬意を伝え、ご先祖様との絆を感じる大切な時間です。白田石材では、皆さまが安心して、そして心穏やかにお墓参りできるよう、線香やろうそくを供える際の基本的な作法についてご紹介いたします。
1. お墓参り前の準備
お墓に着いたら、まずは合掌し一礼してご挨拶します。その後、お墓周りの清掃を行いましょう。雑草を抜き、墓石をきれいに拭き、花立の水を入れ替え、お花を供えます。これにより、故人様への敬意を表し、清らかな気持ちでお参りする準備が整います。
2. ろうそくを供える作法
ろうそくは、お線香に火を点すための「火種」であると同時に、私たちの心を明るく照らし、故人様やご先祖様の世界を明るくする「供養の灯り」という意味合いも持ちます。
- 火を点ける: 風の影響を受けにくい場所で、マッチやライターを使い、ろうそくに火を点けます。
- ろうそく立てに立てる: ろうそく立てがある場合は、しっかりと立てましょう。複数ある場合は、手前から供えるのが一般的です。
- 火を消す際の注意: お参りが終わったら、火災防止のため必ずろうそくの火を消します。手で仰いで消すか、ろうそく消しを使用しましょう。息を吹きかけて消すのは、仏様への敬意に欠ける行為とされていますので避けましょう。

3. 線香を供える作法
線香の香りは、故人様やご先祖様への供養となり、その煙は私たちの願いを届けると言われています。また、自身の心身を清めるという意味も持ちます。
- ろうそくから火を点す: 線香は、ろうそくの火から点すのが正しい作法です。ろうそくの灯りからいただくことで、その功徳(くどく)を分けていただくという意味があります。
- 炎を消す: 線香に火が点いたら、炎が出ている場合は、手で軽く仰いで消します。こちらもろうそく同様、息を吹き消すのは避けましょう。先端に赤みが残っていれば問題ありません。
- 火を点けた線香の持ち替えについて: 火を点した線香は、基本的に持ち替えても問題ありません。お参りしやすいように、また安全に供えられるように、無理のない姿勢で持ち替えましょう。ただし、火のついた先端を下に向けたり、周りの人に当たらないようにするなど、周囲への配慮は忘れずに行いましょう。
- 線香を立てる(または寝かせる):
- 宗派による違い: 線香の供え方は、宗派によって異なる場合があります。
- 真宗(浄土真宗など): 線香を何本かに折って香炉に寝かせるのが一般的です。
- その他の宗派: 線香を香炉に立てるのが一般的です。本数は1本、または3本が基本とされていますが、地域や慣習によって異なる場合もあります。
- 線香立ての活用: 線香立てがある場合は、まっすぐに立てて供えましょう。
- 宗派による違い: 線香の供え方は、宗派によって異なる場合があります。
- 複数人で供える場合: 同行者がいる場合は、一人ずつ順番に線香を供えます。

4. お参りの締めくくり
線香を供え終えたら、故人様やご先祖様への感謝の気持ちを込めて合掌し、深く一礼します。心の中で語りかけ、報告をしたり、決意を新たにしたりするのも良いでしょう。
5. お参り後の片付け
お参りが終わったら、来た時よりもきれいにして帰るのが、お墓に対する感謝の気持ちを表す大切な作法です。
- 火の後始末: ろうそくの火は完全に消えているか、線香の燃えかすは残っていないか、必ず確認しましょう。特に、線香は最後まで燃え尽きていないと火事の原因になることがありますので、水で濡らすなどして確実に消火してください。
- お供え物の撤収: お供えした食べ物や飲み物は、カラスなどの鳥獣被害を防ぐため、必ず持ち帰りましょう。お花はそのままにしておいて問題ありません。
- ゴミの持ち帰り: 清掃で出た雑草や落ち葉、お花を包んでいたビニールなど、全てのゴミは持ち帰るのがマナーです。墓地にゴミ箱が設置されている場合でも、できる限り持ち帰ることを心がけましょう。
- 手桶などの返却: 霊園の手桶や柄杓(ひしゃく)など、借りたものがあれば元の場所に戻します。使用後は軽くすすいでから返すとより丁寧です。
- 最終確認: 忘れ物がないか、墓石やその周辺に異物がないか、もう一度全体を見渡して確認し、気持ちよく墓地を後にしましょう。
終わりに
お墓参りの作法は、地域やご家庭の慣習によって異なることもございます。しかし、最も大切なのは、故人様やご先祖様を敬う「心」です。白田石材は、皆様にとってお墓が、故人様との温かい絆を感じられる場所であり続けるよう、心を込めてサポートさせていただきます。何かご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。